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宇宙の戦士 - ロバート・A・ハインライン [Book]

漫画の記事が多いので、漫画ばかり見ていると思われているかも知れませんが
一番読むのは、SF小説です。(言い訳ではありませんよ)
今回は、「宇宙の戦士」です。

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(中学から高校の位に読みました。何度も読み返しました)

これは、古い小説ですが、思い出したのは先日横浜で動く「機動戦士ガンダム」が
公開されたという記事を見たからです。
この小説の舞台は、謎のエイリアンと惑星間戦争をしている地球が舞台となっています。
このエイリアンに立ち向かう主力が、機動歩兵です。
この機動歩兵が、着ているのが装甲強化服パワードスーツ)です。
そして、この装甲強化服(パワードスーツ)が機動戦士ガンダムのモビルスーツのヒントに
なったのは有名な話です。
特に、日本版の挿絵になっているパワードスーツはSF系の創作集団「スタジオぬえ」の加藤直之
デザインが非常に優秀で日本のSF界の間では非常に人気が高く、プラモデル化もされています。
また、このパワードスーツという概念は近年、人間の補助器具としても使用されています。
原作のアメリカのペーパーバックのパワードスーツは非常にまあ、なんというかうんという感じです。
因みに、この宇宙の戦士ですが、ハリウッドで原題の「スターシップトルーパーズ」というタイトルで
3度程映画にもなっています。
この本のテーマとしては一人の少年が軍隊に入り、様々な試練を乗り越えて
一人前の兵士へと成長してゆく物語です。
よくある戦争映画のSF版といったところでしょうか
この世界では前述の通りに蜘蛛型エイリアン「グレンダツウ」と惑星間戦争を
しています。そういた世界で、主人公「ジュリアン・リコ」はハイスクール卒業時に
特別将来にハッキリとした意思は持っていず、学校のマドンナでもあり同級生の美少女の
カルメンシータが海軍(宇宙海軍)へ進むのを知り、自分もと軍を志願します。
ここでは、陸軍とか海軍へ志願するのでは無く、一度軍へ志願しそこで各軍へ入隊という
事になっていて、カルメンシータは海軍へ決まりますが、リコは最低最悪と言われる
機動歩兵に決まってしまいます。逡巡しますが、結局は機動歩兵へ入隊します。
この世界の海軍は宇宙戦艦ヤマトの地球防衛軍、ガミラス帝国または
銀河英雄伝説の銀河帝国、惑星同盟の様に主力艦を中心に大中小の艦艇を揃えて
光線兵器やミサイル兵器を打ち合うというものでは無く、機動歩兵を運び支援する
支援輸送艦隊のような物で、艦艇は今で言う強襲揚陸艦に相当します。
一方、機動歩兵は、現代の海兵隊と陸軍を併せた兵科で、海兵隊は橋頭堡を築き
そこを足がかりに陸軍が侵攻していきますが、その全てを機動歩兵が行います。
機動歩兵は、海軍の艦艇から降下用ロケットでカプセルに入り降下しある程度降下したところで
カプセル射出され、その後カプセルからパージされて背中の噴射を使い地上に軟着陸します。
その後、右肩に装備されているバズーカ砲を初め背中のラックと呼ばれる投射器、手持ちの銃
或いはもっている爆弾?を目標に向けて、背中のジェット(ガンダムのランドセルみたいな物)
を使用してジャンプを繰り返しながら、発射し破壊、そして、降りてきたロケットが今度は
回収機となって待っているところへ集合、母船へ戻り地球へ帰還と言うことになります。
リコは新兵訓練キャンプで訓練担当軍曹より厳しい訓練を受け(これも定番)、
その中で同期の脱走事件、鞭打ちを受けたりしながらも訓練キャンプを卒業し
実戦部隊へ配属されます。
配属先は、母船「ロジャー・ヤング」に所属する「ラスチャック愚連隊」です。
そこで、グレンダツウ、或いはグレンダツウ支配されている「やせっぽっちども」と
激戦を繰り広げながら、数々の任務をこなしていきます。
出撃前のロケット搭乗前には、隊長より訓示を受け、最後に
「従軍牧師に5分間だ」というのがあります。
これは、別に特定の宗教でというのではなく、キリスト、モハメッド、ブッダだろうが
鰯の頭だろうが好きな物に祈ります。
要は、出撃前に心を落ち着かせ、覚悟を決める時間を与えられるわけです。
従軍牧師というのも本当の牧師では無く、隊の中で牧師役を与えられているだけで
その後は、一緒に降下して任務をこなします。
そうしている内に、リコは先任のベテラン兵達に唆されて士官を目指すことになります。
今度は、士官学校で厳しい訓練に明け暮れます。今度は士官学校なので
理論(座学)も加わるのでより大変です。
そして、卒業試験として、士官候補生として部隊配属され実戦で
士官としての行動を学び時には部隊を指揮して行くことになります。
今度は、「ブラッキーのならず者隊」で士官候補生として実戦を経験していきます。
その中で、地球側の反攻作戦の第一歩として王族捕獲作戦に参加します。
グレンダツウの社会は蟻と同様で王族中心の階級社会です。
丁度、映画「エイリアン」のエイリアンとほぼ同様です。
違うのは、人間に玉子生み付けて孵化しないとか、何でも溶かす強酸性の体液が
無い位でしょうか。
リコは入っていったグレンダツウの穴蔵で行動している内に
これが、グレンダツウの囮作戦ということに気がつき、王族を捕獲しに言った
軍曹の後を追いますが、突如出てきたグレンダツウの大軍に押しつぶされて
しまします。死にはしませんでしたが、負傷してしまい地球へ護送宇宙船の中で
これで落第してしまい、またもとの部隊へ戻り一般兵から再出発と気落ちしてしまいます。
が、帰ってから原隊復帰の命令は受けずにそのまま卒業と言うことになります。
そして、後日、リコは「リコ愚連隊」を率い今度は本格的な反攻作戦に参加していきます。
そんな中、軍隊入隊時に大反対されそれきりとなっていた父親が自分の部隊にいることに
気付き(ブエノスアイレスがグレンダツウの攻撃を受け壊滅し、経営していた牧場が
被害を受け、母親が亡くなっていた)和解。
そして、今度は今まで受けていた様にリコが訓示を部隊に出し最後に一言

「従軍牧師に五分間だ」



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(いつの間にか、新訳版というのが出ていました。表紙が変わった版もあるようです
こちらはイラストがありません)



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